ブログ

お酒(アルコール)は飲める人ほど要注意です

こんにちは。経堂駅前内科・糖尿病クリニックです。
2023年も気が付いたら年末が近くなっており、忘年会のシーズンですが皆様お変わりないでしょうか。クリニックの日々の外来でよく患者さんからアルコールは飲んでも良いですか??と聞かれます。ストレス解消や周囲の方々との親睦を図る上では適度の楽しむことは大切だと思います。

ですが肝臓だけではなく血糖値/糖尿病の観点からも要注意です。
私の順天堂大学・大学院時代の恩師である竹野景海先生が2021年に米国内分泌学会雑誌にとても大切な論文をご発表されました。
J Clin Endocrinol Metab. 2021 Aug 18;106(9):e3573-e3581. doi: 10.1210/clinem/dgab324.
内容を要約すると、
・東アジア人でアルコールに強い遺伝子型であると糖尿病になりやすいが、そのメカニズムは不明であった。
・アルコールに強い遺伝子型を持った日本人男性では、飲酒量が多くなることで肝臓のインスリンの効きとグルコースクリアランスが低下し、空腹時血糖値が高くなる可能性を明らかにした。
つまりは飲める人ほど血糖値も上がるという事です。そのため飲める人ほど飲酒量を意識して頂く事が大切になります。またアルコールは飲み過ぎると血糖値以外にも様々な影響が身体にある事が知られています。
年末年始も飲酒の機会が多いかと思いますが適度な量を意識してお過ごし下さい。

TOPへ